あさがお にっき

小さな庭の記録や、日々のこと

恩送りについて

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従姉の一家が新居の庭で家庭菜園を始めるということで、夫婦で畑づくりを手伝いに行ってきました。

夫がスコップひとつで硬い地面をブルドーザーのごとく掘り上げたのち、従姉の旦那さんが準備した土壌改良材を従姉と私で土にすき込み、その上に事前に刈っておいた雑草を敷き詰めました。地面に埋まっていた石、大きすぎないか...!

従姉の推す有機農家の「菌ちゃん先生」によると、雑草を敷き詰めた上にビニールでマルチをして数ヶ月寝かせておくことで糸状菌が土全体に張り、これがなんと植物の生育を助けるのだそう。変化の過程が楽しみです。

 

引っ越しやさまざまな事情が重なってしまい大忙しの従姉夫婦に代わり、無職の頃より一家の家事手伝いや小さい子供の面倒を見てあげる機会が増えました。2歳になるその子と一緒に過ごしていると、新鮮な発見がたくさんあり飽きることがありません。

私が幼い頃、当時30代だった私の叔母(従姉の母に当たる)が、私の面倒を見てくれることがあったのだそう(叔母には他にもとてもお世話になっている)。それから30年が経ち、今度はその叔母の娘を手伝い孫の面倒を私が見ているというのは、歳月を越えて恩返しをしているような、恩送りともいうべき行為をしているような。

人が幼い頃に周りの大人たちから受けた愛情や優しさは記憶からは忘れ去られ消えてしまうものだけど、きっとその人が健やかに成長していくための糧となっていくのだろうな。そして自分が親になったとき、ありがたさに気づいたりするのかもしれない。

その愛情や優しさは、例えるなら童話の「いばら姫」で、姫が生まれた時に国中の魔女たちから授かった、たくさんの祝福に似ているような気がする。(同時に呪いも授かってしまうけれど、祝福のおかげで命は守られる)

そんな想像をしてみたりしながら、私の腕の中で無邪気に遊ぶその人に、自分ができうる限りの祝福を授けるつもりで、たくさん話しかけ、一緒に遊んだりしてきました。

一家を手伝っているつもりが、いつもこちらの方がたくさんの幸せや気づきをお土産にもらっているんだよなあ。

…あれ?なんだか風邪ウイルスも一緒にもらってしまった気がするぞ😷