あさがお にっき

小さな庭の記録や、日々のこと

実家の整理

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コロナ禍のせいでなかなか実現できなかった帰省。先日、丸2年ぶりに実家に帰省することができました。

両親とはコロナ禍の間も月に1、2回ほどビデオ通話していたものの、実際に対面するのは2年前にあった結婚式の一連の集まり以来です。当時は式のためにロシアから日本に来てくれた夫の家族をもてなすことでおそろしくバタバタしていたため、最後に両親と団欒の時間を過ごしたのはそれよりさらに前ということになります。

そのため今回は久しぶりに両親とゆっくり過ごしたいと思い、大学以来ぶりくらいに長期帰省をすることにしました。

さらに、今回の帰省ではもう一つやりたいと思っていたことがありました。それは、近年退職した父が職場から自宅に持ち帰った段ボール80箱ほどの本や書類の整理を手伝うこと!

もともと実家は父の蔵書や書類などで溢れかえっており、リビングなどの生活空間は母が死守して整頓していたものの、そこにとどめの80箱が持ち込まれたわけだからさあ大変!むかしむかし幼い頃、「倉庫番」というコンピューターゲームが好きでよく遊んでいたのですが、20数年後に実家の2階がリアル倉庫番状態になってしまいました。段ボールの山を押して進まないと部屋の奥に進めないよ...

この状況に対して、長年付き合わされてきた母はあきらめを通り越しもはや悟りの境地に至ってしまった様子です。父も父で加齢で体を痛めていることもあり、片付ける気力もなく、半ばあきらめているような状態...逆によく家まで荷物を運び込めたよね。

こんな状態をずっとなんとかしたいと思っていたのですが、ようやくコロナの合間をぬって少しだけ整理を手伝うことができました。

さて今回の整理では、父の希望でファーストステップとして、溜まりに溜まった衣類を仕分けるところから始めました。祖父の遺品の衣類なども含め、着られないものをかなり処分することができました。そういえばこんな服よく着てたねーとか、こんな服持ってたの!なんてだらだら話しながら仕分けを進めていくと、なんだか父も楽しそうな様子だったので良かったです。そうだよね、長いことこんな他愛ない会話すらできなかったもんね。

その後、調子が出てきたところでいよいよメインの本類を攻めていくことにしました。私自身も本だけでなくモノに対してわりと愛着を持ってしまう方なので、父が蔵書を自分の人生の一部であるかのように考え、所有することで安心を感じているのであろうことは察しがつきます。こういうところが似てるの、やっぱり親子だな...。そこで、作業を始める前に、膨大な蔵書のカテゴリ分けについてざっくりヒアリングをし、今の父にとって本当に必要な本はどれなのか洗い出しをしました。

話し合ううちに必要な本の分野が絞られてきたので、分野外だったり、情報的に古くなってしまった本や雑誌は廃棄したり古本屋に出したり、人に譲ったりしようという合意を得ることができました。合意に従って本棚の一部の整理を進めたところで、今回は時間切れとなってしまいました。また手伝いに行かねばな。。。

これまで子どもたちのことを最優先に考えてくれる余り、父本人が何を望んでいるのかなかなかわからなかったのだけれど、家の整理を手伝うことがコミュニケーションのきっかけとなり父の本当の気持ちが少しわかったような気がしました。

私は高齢出産で生まれた子どもなので、幼い頃に「他の家より、両親と一緒に過ごせる時間が少ないなんて嫌だ」とよく思っていたことを覚えています。おそらく、これから両親が健康に過ごせるであろう期間も長くて10年といったところでしょうか。

あと10年分の時間があるとして、大好きな両親にどんな形で恩返しができるだろうか。色々と考えてしまった久々の帰省でした。