庭の記録と、最近読んだ本
5月ごろに遅めに球根を植えたオレンジ色のダリア '茜'が開花しました。そろそろ株を休ませたいミディコチョウランと一緒に花瓶へ。バラとはまた違うダリアのクリアな発色は、ハマりそう...(もう十分はまっている)
庭で順調に成長しているハラビロカマキリのお子様と再会。
小さな二番花が咲いたクレマチス 'ロマンチカ'。手裏剣みたい。
ムギワラギクの花の上にバッタが2匹(奥にもう1匹います)。この後、2匹とも我が家のスネークヘッドちゃん(魚)のごはんになりました。
最近読んだ本
今年は中古のKindleを購入したので、通勤中の読書がはかどっています。私は小説だと特にSFが好きなので、先月くらいにKindle本のセールで気になっていたSF小説をまとめ買いし、時間を見つけては読み進めるのが至福のひとときです。
テッド・チャン『息吹』
9編からなる短編集です。2016年の映画『メッセージ』の原作者ということしか知らなかったのですが、とても面白かったです。日常生活の延長線上の近未来を描く作品が多いのでとっつきやすいのですが、物理学をベースにした世界観のお話は、学生時代に理系科目がダメダメだった私には理解が難しい部分も...理系の人なら設定をもっと楽しめるのかな?けれども、生命の素晴らしさや、生きることを前向きに肯定してくれるような読後感の作品が多いのが印象的でした。
特に好きだったのが、表題作『息吹』、『ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル』、『不安は自由のめまい』の3編。
『息吹』の原題の Exhalation は物質的なイメージが強い単語のような気がして(例えば exhaust gas だと「排気ガス」になる)、どうして「息吹」という訳語なのかな?とふと気になったのですが、まさに「生命の息吹」そのもののお話でした。
そしてこの本のモノクロでスタイリッシュな装丁は、多分ですが、物語の主人公がある実験のために準備した「プリズム装置」の反射のループをモチーフにしているのだと思います。かっこいい表紙です。
『ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル』は、人とコミュニケーションを取りながら成長していくAIペット「ディジエント」の行く末を描くお話。動物園の飼育員から「ディジエント」のトレーナーに転職した主人公や、「ディジエント」のアバターをデザインするアニメーターなど、近未来的な職業や働き方が描かれておりワクワクします。
育成マニュアルのない中、手探りで自分の「ディジエント」たちにより良い環境や教育を与えようと奮闘するオーナーたちの姿は、まさに子育てする親たちそのもの。自分が子育てを経験したら、きっと読み方が変わる作品なんだろうなと思いました。
『不安は自由のめまい』は、パラレルワールドの自分と交信できるデバイスが発明された世界のお話。よりよい自分になるためには、よりよいと思う選択をしていくことで未来の自分を変えていけるんだよというメッセージ性の強い作品だと思いました。
さて、今週から劉慈欣『三体』シリーズを読みはじめましたが、こちらもとても面白く、ページをスワイプする手が止まりません。ひ〜、まずはやることやらなきゃ!