あさがお にっき

小さな庭の記録や、日々のこと

ディルのことや香りのこと

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晴れの日の日差しが、とてもクリアで眩しく感じるようになってきました。まだ少し肌寒いのに、初夏の雰囲気がする!

バラの本番までもう少しの小さな庭で、いま一番目を引くのがディルの存在です。

最初はニンジンのこぼれ種かと思っていたらあっという間に成長し、背後に植わっているガラニチカを押しのけて私の背丈ほどにまで伸びてきました。

ジル・クレマンの『動いている庭』を読んでから、庭の中での「美しさ」の正体とは何なのだろう?とたまにぼんやり考えたりしていたのですが(暇人か)、植物の持つ生命力がひときわかがやく一瞬を、ヒトがはっと認識する瞬間なのかなあ?なんて思ってみたり。その意味では、私にはディルがとても美しく目を引くように見えます。写真ではうまく伝えきれないのが残念。

 

早咲きのバラたち
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アンブリッジローズ


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テス オブ ザ ダーバービルズ


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テス オブ ザ ダーバービルズ2

 

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グロワール ドゥ ディジョン ルージュ


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フレグラント ヒル。強香のバラですが、今年はほんのりいい香り。

バラの香りをまた楽しめるよう、嗅覚回復のために漢方薬やビタミン剤の服用、ステロイド点鼻薬などを続けてきましたが、一度失った嗅覚の回復には時間がかかるようです。

耳鼻科に通院するたびに、消毒液を染み込ませた脱脂綿の匂いをどれくらいの距離で感じられるか測ってもらうのですが、嗅覚障害のない人の場合は13センチくらいで匂いが感じられるところ、私はこの数ヶ月間4〜5センチの間をずっとうろうろしているような感じでいまだ通常の半分以下の嗅覚というところです。

またこれは私の感覚なのですが、嗅覚がゼロになった時に、匂いに関する記憶も一緒に失ってしまったんじゃないか?という気がしています。去年の夏から秋にかけて、例えばさまざまなハーブの香りが全部同じ匂いになり、全て焦げ臭く嫌な匂いに感じるような異嗅症の症状があったのですが、これも匂いの記憶がなくなったことに関係しているような気がします。

語学学習に例えると、忘れてしまった英単語を一つ一つ覚え直していくように「これは○○の匂い」というのを意識的に覚え直していくのを続けた結果、異嗅症の症状もおさまってきたように感じますが、嗅覚そのものに関しては、私の場合まだ時間がかかるようです。

人体って不思議だな〜と思いながら、人間の体の回復力を信じて引き続き気長に待ってみることにしましょう。

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